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 院長:茂木信道の診療室へお越しの方はコチラからど~ぞ
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個人のリスク
2022年09月12日 (月) 22:26 | 編集
 
5年前の2017年に「う蝕(ムシ歯)リスクの高い集団」に対して「年に2回フッ化物(いわゆるフッ素)を塗ったらう蝕予防になるか」という研究結果が、スウェーデン、デンマーク、イギリスのマルチセンターから発表されているんですが、これが興味深いけれど残念な結果でして、「う蝕予防効果が認められなかった」というものでした。
この研究、N数も相当多いし、かなり信頼できる研究結果だったのですが、当時ガッカリした歯科関係者は多かったと思います。
もちろんう蝕リスクが低い集団、リスクが中等度の集団も含めた「全体」に対しては、フッ化物塗布によるう蝕予防効果が高いことは有名な話ですが、「う蝕リスクの高い集団」に対しては予防効果は認められない、と、、、要するに、高リスクの人たちはフッ化物塗布も良いですけど、それ以前に「う蝕に関わる個人のリスク」を下げる方が明らかに重要ということです。

個人的には2年半にわたるコロナ禍を経て、この5年前の研究結果を今まさに実感しています。
高リスクの人たちがコロナが怖くて外出しなくなり、当院のメインテナンスにも来なくなり、口腔内が崩壊したのは解りやすい事例です。
しかし、中にはコロナ禍にも関わらず今まで通りに定期的にメインテナンスに通ってくださった方もいるわけです。
なのに、そういう人たちであるにも関わらず、口腔内にはう蝕が多発、、、もちろん年4回のペースでフッ化物塗布を続けています。
そのような方によくよく話を聞いてみると、生活習慣が変わっているんです、コロナ禍のせいで。
よくあるのが「甘いものを食べるようになった」というものです。
家にいる時間が長くなって、どうしても何かの合間に甘いものを口にするようになった、というのです。
あと、健康のために「お酢を食間と就寝前に飲むようになった」、腸内環境を良くするために「ヨーグルトをこまめに飲むようになった」という人もいました。
コロナになって発熱して「スポーツドリンクを飲んで良くなったので、その後も熱中症予防のためにこまめに飲んでいる」という人もいました。
、、、明らかに個人のう蝕リスクが高くなったんですね。

現在の当院はサホライドが大活躍しています。
これもコロナ禍前には考えられないことでした。



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そもそも接点がないじゃんって話
2022年07月04日 (月) 22:24 | 編集
 
一昨日の記事で、こんなことを書きました、、、
『キャンセルなさる際にその場で次の予約を取れれば良いのですが、中には「予定が分かったらまた電話します」と言って電話を切る患者さんが一定数いらっしゃいます。その中には、予定が分かったら本当に電話をくださる方と、電話をくださらずそのまま来なくなってしまう方がいらっしゃいます。ムシ歯や歯周病のリスクが低い方ほど前者の傾向が強く、リスクが高い方ほど後者の傾向が強いというのは皮肉です。』
、、、実は、これは誤解を生みやすい表現でして、かなり反省をしております。

そんなわけで、もうちょっと冷めた目で再考してみようと思うわけですが、、、

人間には、自身の健康に関心が高くセルフケアやメインテナンスにも積極的で定期的に健診も受ける「マメ派」と、自身の健康に関心が低くセルフケアには無頓着でメインテナンスの中断は当たり前で健診なんて受けない「ルーズ派」の2タイプがいます。
(その間をとったような「中間派」タイプもいるでしょうが、話がややこしくなるので、ここでは「マメ派」と「ルーズ派」の2タイプだけということにします。)
そして、人間には、ムシ歯や歯周病になりやすい「ハイリスク」のタイプと、ムシ歯や歯周病になりにくい「ローリスク」の2タイプがいます。
(これもまた「中間リスク」タイプがいるわけですけど、やはり話がややこしくなるので「ハイリスク」と「ローリスク」の2タイプだけということにします。)

「ハイリスク」で「マメ派」の人たちは、治療が終了した後も定期的にメインテナンスに通います。以前の状態には戻りたくないですから、キャンセルしても予定が分かった時点で電話をくださいます。
しかし、「ハイリスク」で「ルーズ派」の人たちは、治療が終了して口腔内状態が改善してもメインテナンスが途切れがちです。一度キャンセルするとそのまま来なくなってしまい、再発を繰り返し段々と悪化してゆきます。
「ローリスク」で「マメ派」の人たちは、キャンセルをしても予定が分かった時点で電話をくださいます。元々リスクが低いことに加えて定期的なメインテナンスを欠かさないので、非常に良い状態が維持されます。
そして、「ローリスク」で「ルーズ派」の人たちですが、この人たちってそもそもが日常生活に支障をきたすほど口腔内状態が悪くならないんで、余程のことがない限り歯科医院を受診しないんです。

そうなんです、歯科医師からしたら「ローリスク」な「ルーズ派」とは接点がないんです。
「ローリスク」で歯科医院に通っている人たちは、ほぼ全員が「マメ派」なんです。
それに対して、「ハイリスク」で歯科医院に通っている人たちは「マメ派」と「ルーズ派」が半々ということです。

そりゃぁ「ハイリスクな人はローリスクな人よりもルーズな人が多い」って印象になりますわな。
だから「リスクが高いくせにルーズで困ったもんだ」とか「通院に対する真剣さが口腔内にそのまま現れる」とか短絡的に考えてしまいがちになる自分を戒めようと思ったのでした。
これって、歯科だけでなく、他の医療においても当てはまりますよね、きっと。



自然は雪や太陽つれて帳尻合わせする
2022年07月02日 (土) 22:27 | 編集
 
今年は5月の大型連休明けでも暖房のスイッチをONにするなど過去にない異例な寒さでしたけど、自然ってのは帳尻合わせをするんですかね、異例に早い過去最速の梅雨明けでの6月猛暑、、、でもそのまた帳尻合わせなのか、来週は戻り梅雨のようになるかもしれないとのことです、はい。

で、5月中旬以降は暫く急患がほとんど来なかったんですけど、ここにきて急に暑くなったからでしょうか、急患が増えてきました。
んで、今日の午後は急患多かった〜、でもキャンセルも多かった〜、キャンセルは直前でもとにかく連絡をくださると助かります、急患の方の治療に目処がつきますので、はい。

そうそう、キャンセルなさる際にその場で次の予約を取れれば良いのですが、中には「予定が分かったらまた電話します」と言って電話を切る患者さんが一定数いらっしゃいます。
その中には、予定が分かったら本当に電話をくださる方と、電話をくださらずそのまま来なくなってしまう方がいらっしゃいます。
ムシ歯や歯周病のリスクが低い方ほど前者の傾向が強く、リスクが高い方ほど後者の傾向が強いというのは皮肉です。

あと、今日の午後は無言電話が多かった〜、、、なんでもau(KDDI)の通信障害があったそうで、なるほど。

さて、今日の仕事終わりで帰宅しての晩めしは、嫁さんが東京に用事があったので、上野駅の駅ナカで色々なものを買ってきてくれました。


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「豆狸」の稲荷って美味いですよね〜、、、パクパク食えちゃうもんですから夏の炭水化物祭りに要注意ですな、こりゃ。



国民皆歯科健診
2022年05月31日 (火) 22:26 | 編集
 
一昨日の日曜日(5月29日)に産経新聞が「政府は歯科健診の国民全員への義務化を検討している」と報じました。
6月上旬にまとめる「経済財政運営と改革の基本方針」いわゆる骨太の方針に明記して、令和7年頃の導入を目指すというんですな。

国民皆歯科健診は、2021年6月に発足した自民党内の議員連盟「国民皆歯科健診実現議連」を中心に提言されていて、昨年10月の衆議院選挙では、自民党の公約にも記されていました。


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歯周病を放置することは、糖尿病をはじめとした命に関わる様々な全身疾患の誘発に繋がることが以前から知られているので、「国民皆歯科健診」の導入によって、長期的には医療費の抑制を図るという狙いがあることは十分に理解できます。

しかし、導入に向けてはかなりの紆余曲折が予想されます。
「国民全員への義務化」というからには、全ての年齢を対象に毎年健診を行い、受診率100%を目指すということなんでしょうけど、例えば我が藤沢市で行われている成人歯科健診(受診者の自己負担金は¥500)の受診率は、やっと10%に届いたところです。

もう10年近く前のことですけど、保健所からいただいた資料に「昨年の受診率は8.5%、今年の目標値は8.6%」という記載があるのを見て「あ〜行政はやる気無いんだな」と思ったものでした。
歯科以外の例えばがん検診などが軒並み5%増の目標値だったりするのとあまりに対照的で、思わず笑ってしまったものでした。

ちなみに、藤沢市では現在、20歳から5歳刻みで80歳までが対象(ただし75歳は対象外)です。
以前は20歳から5歳刻みで75歳までが対象でした。
もっと前は40歳から3歳刻みで75歳までが対象でした。
そうなんです、歯科健診のための財源の枠は決まっていて、その枠の範囲内でやりくりしてきたということなんですな。
全国規模で見ても、全ての年齢を対象に毎年高い受診率を目指すのであれば、必要な経費、財源の問題は大きくのしかかることでしょう。

以下は私見、あくまで自分勝手な予想ですが、今般の国民皆歯科健診は、国民の多くがイメージする「従来型の歯科健診」ではなく、唾液検査になるかもしれないと思っています。
要するに「病気発見型」の検査ではなく「リスク発見型」の検査になるのではないか、と。

昔の医療では、各臓器の病理学的変化が自覚症状を引き起こすまで待って治療していました。いわば後手後手の治療です。
しかし、現在では患者さんが自覚症状を持たない初期の生体反応を検出し、それに対して医学的な対応を行なっています。
特定健診(いわゆるメタボ健診)などはまさにそれでして、リスク発見型検査の代表格です。
しかし歯科ではその部分が圧倒的に立ち遅れているという現実があります。

わかりやすい例でいうと、同じ年頃のお子さんが同じように歯磨きをしていても、ムシ歯になる子とそうでない子がいます。
ムシ歯のなりやすさ、要するにムシ歯に対するリスクが高いか低いかに差があるからです。
このリスクを見つけてあげて、ムシ歯にならない手立てをたててあげよう、リスクの高い子を重点的に管理して全体のムシ歯を減らそうというのが、「リスクファインディング(リスク発見)」という近年の予防歯科の考え方です。
それまでの「早期発見&早期治療」よりもさらに一歩進んだ考え方で、しかも唾液を採取するだけですから簡便で、検査対象者が増えれば相対的にコストが安くなります。

唾液検査のメリットは、歯科医師や歯科衛生士でなくても検査ができるという点にもあり、これは人件費の削減につながります。
そうなんです、メタボ健診の検査項目の中に唾液検査を組み込むことも可能でしょうし、学校であれば先生の指導のもと、クラス全員で一度に行うことも可能です。

さらに一歩踏み込んで考えれば、現在行われている乳幼児健診、学校歯科健診を唾液を使ったリスク検査に変更してしまえば、検査を担当している歯科医師に対して支払われている人件費を大幅に削減することが可能です。
まぁさすがに3年後にそれが行われるってことはあり得ないでしょうけど。



破折に注意
2022年04月26日 (火) 22:26 | 編集
 
このところ急患が少ないです。
やはり割と安定して暖かいからですかね。
思えば今年の冬は急患が多かった。
今年の関東地方の冬って結構寒かったですからね。
特に最低気温が氷点下を記録する日が多かった。
昔は氷点下って普通でしたけど、昨今は真冬でも氷点下になることが少なくなりましたからね。
あと気温が急激に変化する、いわゆる寒の戻りも急患発生要件のひとつです。
寒くなると痛い系の急患だけでなく、取れた&かけた系の急患も増えるんですよ、、、不思議ですよねぇ。
確たる科学的裏付けはありませんが、おそらく無意識に食いしばるんでしょうね。

取れた&かけただけなら修復可能なんですけど、歯の根っこまで割れた場合は、ほぼほぼ抜くしかありません。
その場はなんとか抜かずに済んだとしても、長期的に見ると良くない経過を辿る、、、要するに長持ちしないことが殆どです。
無意識に食いしばったり歯軋りをして割れてしまった場合や、アクシデンタリーにバキって逝ってしまった場合は、もう本当に残念ですけど仕方ないところもあるんですが、本当に本当に勿体ないのは、人為的に割ってしまったケースです。
昔と違って今は殆ど見かけませんが、歯を使って瓶の栓を抜くとか、食物以外のものを歯で引きちぎるとかね、、、とにかく歯を使って力仕事をしないでほしいです。
その場は大丈夫なように感じても、微小クラックっていうんですかね、歯に過度な力を何度も加えることによって微細な破壊が蓄積して、いつか破折の時が訪れますから。

そんなわけで、日常の食べ物にも気をつけてほしいです。
例えば、鶏の軟骨を食べる感覚で、豚や牛の軟骨を食べないでほしいです。
鳥の骨って空を飛ぶために軽くできているんですよ。元から骨密度が低い、要するに骨粗鬆症状態です。だから噛んでも大丈夫なんです。
とにかく硬い食べ物には注意が必要です。
「試しに噛んでみる」というのもやめてください。
「平気平気〜♪」ってバリバリ噛んでいると、いつか破滅の時が訪れます。

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3年間お疲れ様でした
2022年03月24日 (木) 22:23 | 編集
 
今日(24日)は急患が多いだろうなぁ、、、と予想していましたが、まさに大当たりでした。
22日火曜日を臨時休診にして、昨日まで4連休とさせていただいたことに加え、連休後半がそれまでの初夏の陽気から寒の戻りで一気に真冬並みの寒さになりましたから、これ以上ない急患発生条件でありましたものね。

さて、本日をもちまして、2019年4月から3年間にわたり、当院に勤務していただいた正地先生が退職なさいました。
退職の決まった昨年12月から求人募集をしておりましたが、本日の時点で新規採用者は見つかっておりません。
当院は2001年の開業以来、その立地条件から求人には非常に苦労してきた経緯がありますが、それに加えてコロナ禍によって社会情勢が変化したことも影響しているのでしょう。
さらに言うならば、コロナ禍によって一昨年の春〜夏は来院患者数が激減し、その後に一定数の患者さんは戻ってきたものの、世の中の新型コロナ陽性者数に連動してその動向は非常に流動的で、定期的メインテナンスにより病状安定を保ってきた患者さんの中断〜不定期化が多発しております。
そのため、予約のキャンセルは多く、しかし急患も多く、コロナ禍前の人員体制に戻すことが正しいかどうかも分かっておりません。

いずれにせよ、明日(25日)からは1人少ない体制で診療を行いますので、1日に診療できる患者さんの数が減少します。
予約外で急患来院された場合には、お待たせする時間が長くなる可能性があります。
ご不便をおかけしますが、事情をお汲み取りいただき、ご容赦くださいますようお願い申し上げます。



ロングスパン
2022年02月21日 (月) 22:25 | 編集
 
コロナ禍のせいで歯科医院への通院が2年以上途絶え、口腔内には立派な高級ロングスパンブリッジ、しかしその根元はう蝕多発でブリッジグラグラ、、、痛くて噛めない。
コロナ禍のせいで自宅に篭りきり、足腰が弱って今まで通っていた高級歯科医院には行けなくなった、、、仕方なく当院を受診。
本人は原状回復を望むも一見しただけでそれは無理と判る惨状。。。

前の歯医者が悪い治療をしたわけではないし、よもやコロナ禍が襲来するなんて術者も患者も想像すらしなかっただろうけど、、、そんなケースが1人や2人どころじゃない、、、坂ばかりの山の上にある高齢化の進んだプチ高級住宅街という立地は大いに関係しているとは思うが、高齢者のブリッジ(特にロングスパン)はコロナ禍を経験した今後、再考されるんだろうなと実感した次第。



アンケートの回答あれこれ
2021年06月10日 (木) 22:24 | 編集
 
一昨日の記事で当院が開業後の数年間でとったアンケートのことについて記したところ、意外なほど反響がありまして、中には個人的にメッセージや御質問をいただいたりして、少々びっくりしております。
せっかくなので、アンケートの回答で象徴的なものをご紹介しようと思います。

まず「今後も継続して欲しいこと」で多かったのが「予約の時間通りに診療が始まること」でした。
これはまぁ予想通りだったので、うんうん、そうかそうか、って感じです。
中には「今までで一番待った時でも5分でした、これは本当にすごいと思います」なんて書いてくれる人もいて、これは是非今後も継続しなくては、と思ったものでした。

次に多かったのが「説明に時間をかけてくれる」「丁寧な説明」などの説明に関するものでした。
今ではもう当たり前になりましたけど、20年前の歯科界ではまだ説明に対する価値観は高くなく、説明に時間をかけてもお金にならないし、(特に保険診療では)説明に時間をかけてユニットを占拠するのは無駄、という風潮が残っていました。
開業前に勤務していたアルバイト先などでは「いつまでも喋っていないで患者を回せ」と注意されたりしていましたから、こういう回答が多かったのは嬉しかったですね。

そして「改善してほしいこと」で多かったのが「月に1回しか予約が取れないので、もっと頻繁に通いたい、早く治療を終わらせたい」ということです。
しかし、これは「1日に診る患者数を増やせ」ということですから、患者数を増やすには予約枠をタイトに設定しなくてはならず、そうすれば予約時刻どおりに診療開始できなくなる可能性が高まります。
そんなわけで、この要望は黙殺し予約枠は45分を堅持することにしました。

意外だったのは、「継続して欲しいこと」の中に、「院長が自ら次回の予約を取ったり会計をしたりすること」という意見が多かったことでした。
当院は開業当初から、受付係を置かなかったのですが、それは単純に1日の患者さんの数も少ないし、受付専任の人を雇っても暇を持て余すだろうというのが理由だったのですが、患者さんにとっては診療室内で質問しそびれた場合でも、会計時に色々と話をしながら質問できる点が好評だったようです。
そんなわけで、当院では現在も専任の受付係はおりませんで、院長を含めて手の空いている者が電話に出たり、予約を取ったり、会計をしたりしています。

その他に「継続して欲しいこと」で意外と多かったのは、「塵ひとつ落ちていない綺麗な待合室」とか「元気で明るい挨拶」など、歯科治療とは直接関係ないことですが、巡り巡って治療の質にも繋がるであろうことでした。
そんなわけで、これは今も心がけるようにしておりまして、大掃除は年末だけではなく、4ヶ月に1度のペースで行っています。

他に印象的だった(面白かった)回答例は、「ホームページを精力的に書いておられるようで心配です、もっと治療に集中してください」というものや、「学会で地方に行く余裕があるのなら、その時間を診療に充ててください」とか、「診療日の前日にお酒は飲まないでください」など、治療の質が下がるような感じがすることはとにかくするな、という類の苦情です。
おいらにプライベートの時間や、研鑽を積む時間、息抜きする時間は許されないのか、、、っていうね。
今やホームページなどは新規開業時の必須アイテムですし、学会参加で研鑽を積んだことをアピールする院長も数多おられますし、いや〜、、、時代は変わりましたなぁ。。。お酒はもう御免なさいと言うしかwww



20年間の忘備録(アンケートについて思うこと)
2021年06月08日 (火) 22:24 | 編集
 
先月5月29日に当院は開業20周年となり、21年目に向けて新スタートを切ったところでございます。
先週月曜日に「20年間の忘備録」として、開業当初に打ち出した方針のことを記しました。

医院の大きな柱として「歯周病治療を基軸にした歯科医院」ということを全面に出し、併せて「完全予約制」として「初診・急患随時受付ではありません」という姿勢を明確にしました。
初診時には検査の後、懇切丁寧に説明できるよう、2時間以上を確保しました。
通常の予約枠は余裕を持たせて最低でも45分枠に設定しました。
しばらくすると短期間では患者さんが回せなくなって、予約が取りづらくなってしまい「とにかく融通が効かない歯科医院」ということになりました。

当初は患者さんからの反発も多く、自分では初志貫徹をするつもりでいたものの、どこか不安になっていたのもまた事実、、、そこで開業からもうすぐ1年というタイミングでアンケートを取ることにしました。

しかしながら実は、その当時の自分はアンケートというものに懐疑的でした。
開業前の旧職場の大学やアルバイト先などでも、アンケートをとったり目安箱を置いたりしていましたが、そうすると得られる回答は殆どがが苦情や批判なわけです。
苦情や批判というのは、たしかに今まで気がつかなかったことに対する「気づき」を与えてくれることがあります。
そんな貴重な意見を得られることもあるのですが、多くの場合、皆さん現場の事情など全く気にせず書きますから、勝手気ままな意見も少なくないのです。
たしかに「ひとつの苦情の後ろには10倍の同様の苦情がある」と言われますし、そういった苦情や批判を受けて改善しようとする姿勢は大切です。
しかし、アンケートや目安箱の意見を重視するあまり、その部分を改善することの代償として、今まで続けてきた他の事、今後も続けていくべき大切な事を変えてしまうという場面に遭遇した経験が多々あったのです。

そこで、当院の方針を理解し、支持してくれる患者さんが、より当院を好きになってもらえることを目指し、アンケートは半年以上通い続けている人だけを対象に行うことにしました。
宛名に当院の住所を書いたハガキを用意し、裏に3つの質問を印刷して、そのハガキを治療が終わって帰る時に患者さんに渡しました。
患者さんには無記名で回答していただき、回答を書いたら近くのポストに投函してもらうというシステムです。
質問は、1)当院を受診して印象的だったことは何ですか?、2)今後も変えずに継続してほしい点は何ですか?、3)改善してほしい点は何ですか?、、、の3つでした。
3)の要望を受けて改善しようとすると、2)を変えなければならなくなるならば、もちろん、2)を優先させました。
具体例としては、2)予約の時間通りに待つことなく始まるのは素晴らしいです、と書いてある一方で、3)予約がなかなか取れなくて不満です、1日に診る患者数をもっと増やしてください、という場合は、3)を改善しようとすると、2)を維持できなくなりますから、2)を優先するという具合です。
このアンケート方式のおかげで、当初の方針をより強化することができました。

この成功を受けて、さらに1年後、1回目と同じ質問を書いたハガキを患者さんに渡して、アンケートを取ることにしました。
ただし、2回目は当方で患者さんを選別することなく、ランダムに大量に配布しました。
すると、回収率は悪くなり、回答内容も、まぁぶっちゃけて言うと「勝手なことばかり書いてるな〜」という結果になってしまいました。
アンケート結果を分析しても「果たして私たちは何をどうすれば良いのだろう?」と、何も先が見通せなくなってしまったのです。

そこで、翌年の3回目のアンケートでは、再び「今後もずっと通い続けてほしい患者さんだけ」にハガキを渡すようにしました。
この開業当初に行った3回のアンケートで分かったこと、、、それは、「対象者を選ばないアンケートや目安箱は、かえって混乱する場合がある」ということです。
どんなことがあっても「ここは絶対に変えない」という、しっかりとした幹のようなものが確立している組織ならば、目安箱も良いのかもしれませんが、やはり誰が書いたかわからない苦情や批判を黙殺するのは勇気が要ります。
ならば、あまりお店に来てほしくない問題のあるお客さんにアンケートを渡すことはせず、ずっと通ってくれて美味しく食べてくれている常連さんを中心にアンケートを渡した方が、より明確な今後の方針が見えてくるというものです。

そういえば、旧職場にいた時に、学生さんを対象にした実習のカリキュラムが終了した時に、最後に全員にアンケートを書いてもらったことがあったんですが、まぁ無記名だけあって、ここぞとばかりに好き勝手なことを色々と書いてくれるんですよ。
もちろんそれを読んでいる分には面白いんですが、じゃぁそのアンケートを元に「次年度はどう改善していくか?」となると、全く見えないというね、、、アンケート結果を盲信してどんどん変えていったらそれは危険ですし、、、やはり改善要望を訊くときは「今後も変えずに継続してほしい部分」も同時に訊くことが肝要ですね。



ワクチンによるキャンセルが増えてきた(涙)
2021年05月27日 (木) 22:23 | 編集
 
昨日(26日)、新コロのワクチン(1回目)を打ったせいで、左上腕の筋肉痛になりまして、左側を向いて寝るのがしんどいです。
でもまぁインフルエンザのワクチン接種でも同じようになりますけどね。
なお当院の女性スタッフ3名は「インフルエンザワクチンよりも筋肉痛は強い」との感想です。

あ、そうそう、、、ワクチン接種当日、翌日とも、晩酌は通常通りの摂取をしております。

おかげさまで、当院の歯科医療従事者4名全員は、接種翌日の今日(27日)も平常運転で通常業務をこなすことができました。
一応「未知のワクチン」ということで、今日に限っては、キャンセルが出るなどして予約枠に空きがあっても、そこには新たに予約を入れないようにしていた(急患対応を除く)ので、ちょっと暇な時間ができちゃいましたけど、これはまぁ仕方がありませんな。

世の中は新コロのワクチンに対する関心が高いので、どうしても副反応が強く出た人の声がネット上で増幅されやすいようです。
あと巷の噂話でも「副反応が物凄くツライらしい」ということになっているみたいですね。
もちろん体験談のひとつひとつは嘘でもなんでもなく事実なんですけど、恐怖事項を中心に語り継がれてしまうから、これは仕方がないんですけどね、、、1人が恐怖体験を語っても「ふ〜ん」ですけど、2人目、3人目から「私も、、、」「私も、、、」と聞くと、急激に不安が増幅するアレです。
「親知らずって抜くと凄く腫れるって聞いたんですけど」っていうのと一緒です。
これから初体験する者にとっては一大関心事ですから、これもまぁ心情は察するにあまりあるわけです。

そんなわけで、当院の高齢の患者さんからも「ワクチンの接種予定日が決まったのですが、副作用が厳しいらしいので、2回目接種の数週間先までは歯科受診を控えたい」というキャンセル電話が増えてきました。
キャンセルをすると次の予約日が2ヶ月以上先というね、、、いやぁさすがにそれは延ばしすぎで、口腔内状況がヤバイことになりますよ、、、とは思っても当方から説得するわけにもいきません。
それに加えて「今は変異株が非常に恐いので、、、」というキャンセル理由も増えてきました。
う〜ん、、、1年前の悲劇の再来か、、、歯科診療、特にメインテナンス(SPT)が軽視されるのは、日本の社会の現状では諦めざるを得ないのかもしれませんが、中長期的に見ると悲惨な結果になることが、この1年間で明らかになりましたからねぇ。。。

TVでは「変異株の恐怖」を煽り続けているし、ネットでは「副反応の恐怖」が増幅し続けているし、、、まぁ新コロのせいで日本は「超不安社会」になってしまったから仕方がないですけど、本当に新コロで得をした人ってのはいないですよね〜、、、一部を除いて。



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